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 テクノスター では日々、製造業の製品開発力強化へ
大きく貢献できるCAEソフトウエアの自社開発に努めております。
今回はTSV-Solutionsユーザー 「日産自動車株式会社様」 の
「解析工数の大幅削減事例 -現状工数の80%を削減できた-
の事例記事をご紹介いたします。

出典:自動車情報プラットフォーム
マークラインズ株式会社(www.marklines.com) 2006.05
自動車ソリューションレポートより抜粋



ますます拡大するコンポ−ネント設計でのCAE活用
−設計者CAE推進のためのシステム開発事例−




■日産自動車(トランスミッション振動応力予測システム)


図7 開発プロセス

 日産自動車ではトランスミッション設計において、開発期間の短縮や開発コストの削減のため、試作、実験を数サイクル繰り返すことで仕様を決める実験関門型開発プロセスから、机上予測により開発初期から問題点の検出が可能な設計関門型開発プロセスへと移行している(図7)。

 トランスミッション振動応力は、プロペラシャフトの車両搭載状態における回転アンバランス力が起振力となり、パワープラントの曲げ共振により歪が増幅することで発生する応力であり、トランスミッションの耐久性に影響を与える。

 従来パワープラントの曲げ共振周波数のみに着目した性能設計を行っており、最終的な判断項目である振動応力は実験によって検出していた。 そのため問題点の収束に試作と実験を数サイクル繰り返すこともあった。


 そこで大規模構造解析モデルを用いたトランスミッション振動応力予測技術を開発するとともに、解析作業を効率化させるため解析システムを開発した(日産技報 2006年)。


図8 シェルモデルとソリッドモデル

 従来の性能設計では、シェル要素で作成した簡易的なモデルでパワープラントの固有値解析を行っていた。 今回、トランスミッションの振動応力を求めるため、応力集中部位をより詳細に検出する必要があり、約30万のソリッド要素で箱物形状をモデル化した(図8)。

 両モデルのパワープラント曲げ固有値結果に差異はほとんどなく、シェル要素でも固有値解析には十分な精度がある。 ソリッド要素モデルでは、実験で発生した亀裂の位置と振動応力解析から得られた応力集中部位はよく一致している。 応力値の絶対値を実測値と一致させるには、要素サイズを1mm以下にする必要があるが、計算時間が膨大になる。

 検討の結果、ノーマルメッシュ(8mm)で振動応力解析を行い、応力集中部位のみファインメッシュ(0.5〜1mm)にリメッシュして再度振動応力解析するのが現実的な方法であることを確認した。

 本手法でトランスミッションの振動応力の予測が可能であるが、解析検討期間が長く開発プロジェクトへの適用に問題があった。 そこで検討期間の大幅短縮を目指してシステム構築を行った。

 本予測手法のフローは、@解析モデルの作成→Aアセンブリ→B固有値解析→C振動応力解析→D応力評価→Eリメッシュ→Fアセンブリ→G振動応力解析→H応力評価、である。 この中で@、D、Eの工程で全工数の80%を占める。

 今回3次元CADデータから解析モデル作成の時間を短縮するため、自動メッシュ機能に優れるメッシングソフトを導入した。

 振動応力解析結果評価時間を短縮するため、応力集中部位・応力値を判別し、ある閾(しきい)値以上の部位を自動検出する応力評価ソフトを開発した。 また応力集中部位のリメッシュ時間を短縮するため、自動検出された部位のみを自動でファインメッシュ化する、メッシングソフトと応力評価ソフトの統合機能を開発した。

 上記システムを構築することにより、解析トータル工数が現状工数の20%である40時間に削減することができた。

(執筆者) CAEコンサルタント 福田水穂
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