
2026年9月14日~16日にシンガポールで開催されたICCAS 2026において、テクノスターによるCFD流体力学分野・船舶の推進性能に関した論文発表が行われました。
本発表では、OpenFOAMを用いた統合CFDシステムによる船舶の抵抗性能評価、自航性能解析、トリム最適化、および省エネルギー装置(ESD)の性能評価について報告しました。
本発表では、船舶性能評価のための統合型・自動化CFDプラットフォームShipStarに関して、
- 抵抗性能、自航性能、トリム最適化、およびESD性能評価を一つのワークフローへの統合
- CFDの専門知識が限られる船舶設計者を対象として設計し、手作業を最小限に抑えた高スループットの性能評価の実現
- 異なる船種の9隻のベンチマーク船を対象として、格子収束解析、不確かさ評価、および水槽試験による検証・妥当性確認の実施
- CFD・船舶性能データを蓄積するためのデータベースを構築し、将来のデータ駆動型船舶設計の基盤の提供
について研究開発成果を発表しました。
International Conference on Computer Applications in Shipbuilding (ICCAS2026)
- タイトル
An Integrated CFD-Based System for Ship Resistance, Self-Propulsion, Trim Optimization, and Energy-Saving Device Evaluation Using OpenFOAM
- 要旨
エネルギー効率の向上および排出量削減に対する要求の高まりに伴い、船舶の流体力学的性能を効率的かつ高精度に予測することが求められている。本論文では、TechnoStar Jupiter CFDプラットフォーム上にOpenFOAMを用いて開発した、統合型CFDシステム「Jupiter ShipStar」を提案する。本システムは、船舶性能評価のための自動化されたワークフローを提供し、抵抗性能予測、BEMTに基づく自航解析、トリム最適化、および省エネルギー装置(ESD)の性能評価を、統一された計算環境に統合している。前処理、シミュレーション、後処理、およびデータ管理を自動化することにより、解析効率を大幅に向上させるとともに、ユーザーの介入を最小限に抑えた高スループットの設計検討を可能としている。数値解析手法については、異なる船種の9隻を対象として、検証、格子細分化解析、計算不確かさの評価、および実験結果との比較検証を体系的に実施した。本研究で開発したフレームワークは、シミュレーション駆動型の船舶設計・運航のための実用的なデジタルエンジニアリングソリューションを提供するとともに、将来的なデータ駆動型およびAI支援型設計手法との統合に向けた、拡張性の高い基盤を構築するものである。
- 著者
Dianxiang Xiang, Nam Ha Tran, Anh Viet Nguyen, Nghiep Chan Nguyen, TechnoStar Co. Ltd.
Daiki Sumida, Kenji Mokuo, Fluid Techno Co., Ltd.
Taishi Murakami, Murakami Hide Shipbuilding Co., Ltd.
- セッション
Tuesday 15th September 2026
9:20-9:40
Track 2: CFD, Hydrodynamics & Propulsion Performance
- 会場
Suntec Singapore Convention & Exhibition Centre, 1 Raffles Blvd, Singapore, 039593